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スペシャルインタビュー#3
高校在学中にも関わらず、周囲からはすでにその才能を見出されていたBase Ball Bear。ギター・ロックを中心に展開されるサウンドだけではなく、4人の個性的なキャラクターも、 老若男女問わずに愛されている理由のひとつだ。今回はそんなメンバーの中から、ドラマー:堀之内大介をピックアップ!ライヴ中も常に笑顔を絶やさない彼だが、インタビュー中も終始笑顔。穏やかな人間性の中に秘められた音楽に対する熱い想いを、ぜひご覧あれ!!
Base Ball Bear Profile
小出祐介(Vo.&Gt.)、関根史織(Ba.&Cho.)、湯浅将平(Gt.)、堀之内大介(Dr.&Cho.)の4人組。
2001年秋、高校の文化祭に出演するため、Vo.&Gt.の小出祐介がメンバーを集める。文化祭でのステージを成功に終わらせた4人は、2002年4月、正式に Base Ball Bearを結成。高校在学中から下北沢、渋谷を中心にライヴハウスに出演。高校生とは思えないパワフルなサウンドと、飾らない素直な歌詞でオーディエンスを魅了する。
2006年4月12日 ミニアルバムGIRL FRIEND」でメジャー・デビュー。また、2007年5月16日に4thシングルとなる「ドラマチック」をリリースしたばかり。この夏はツアーやイベントへの出演が多数決定しており、今後の活躍にさらに期待が高まる。
Base Ball Bear オフィシャルサイト:http://www.baseballbear.net/
大きなイベントがあるごとに 「この背中を見続けてきてよかった」と思います。
--ではさっそく、先日(5月11日)行なわれたSHIBUYA-AXでのライヴの感想をお聞きしたいんですが。
「今回のツアーは、AXを迎えるまでに15カ所あったんですよ。こんなに長く回るのは初めてだったし、地方各地でワンマンをやるのも初めてだったんですけど。AXがその集大成になりましたね」
--ライヴ中”お客さんからこういう反応があると嬉しい!”ということはあります?
「具体的なものはないんですよ。でも”こういう演出をしてるから、ここで歓声がほしい!”って思っていて、それと同じタイミングでお客さんが盛り上がってくれたら、やっぱりテンション上がりますよ」
--堀之内さんは、ライヴ中は他の3人を後ろから見守る形になりますよね? 後方からメンバーを見ていて、何か感じたことはありますか?
「これを口にすると、ものすごくクサいんですが・・・(笑)。僕たちは高校時代からずっとやってきているバンドなので、大きなイベントがあるごとに”この背中を見続けてきてよかったな”って思いますね。AXでも、もちろん思いましたし」
--今”高校時代から”というお話が出ましたが、そもそもBase Ball Bearを組むきっかけというのは何だったんですか?
「Base Ball Bearを組む前に、別のバンドをやってたんですね。そのバンドのベーシストが”前にやってたバンドのギタリストを連れてくるから、一緒にやろう”って言って、小出(Vo.&Gt.)を連れてきたんです」
--当時、小出さんはギタリストだったんですね。
「そうなんですよ。そこで、そのベーシストと小出と僕の3人で”文化祭に出よう!”って話をしていたんですけど・・・。残念なことに、ベーシストの彼が停学になってしまいまして。僕と小出の2人で”どうしようか”って迷っていたときに、小出が”俺が前やってたバンドの人で、いいメンバーがいるよ”って言い出して。そこで初めて、湯浅(Gt.)と関根(Ba.&Cho.)を紹介されました。”じゃ、この4人で文化祭に出よう!”ということになって、それがバンドを組んだきっかけですね」
--なるほど。そのとき初めて顔を合わせたということですが、文化祭に出演するまでの期間、バンド内の雰囲気はどんな感じでしたか?
「もうね、すご〜くぎこちなかったです。僕以外の3人は、もともと同じバンドを組んでいた人同士だから問題ないんですけど、そこへみんなのことを全然知らない僕が入っていくというのは、大変でしたね」
--今はあんなに仲良しなのに、意外ですね。では、ライヴをやるまではあまり打ち解けていなかったと。
「そうですね。最初のライヴをやるまでは」
ドラムを始めるきっかけは”和太鼓教室”!?
--それにしても、なぜドラムを始めることになったんですか?
「ドラム自体を始めたのは高校1年生のときなんですけど、それまでにちょっとエピソードがあって。僕、中学生のときに趣味もなくて、つまらない生活を送ってたんですよ。自分ではそれでも毎日楽しかったんですけど、見ていた両親が”何か趣味を見つけたほうがいいんじゃない?”って、近所にドラム教室があるという情報を仕入れてきまして。自分の中にも”何かをやりたい”って気持ちはあったので、その教室に行ってみたんです。そしたら・・・和太鼓教室だったんです(笑)」
--そうだったんですか!(笑)
「すっかりドラムをやる気になっていたのに、”何だよ・・・和太鼓かよ”って。母には”和太鼓でもいいじゃん!”って勧められたんですけど、僕は”いや、 ドラムをやるんだ!”って言い張って。すごく安いドラムセットを買ってもらいましたね」
--いきなり家にドラムセットを?
「うち、環境もよかったんですよ。もともと祖父がやっていた工場の跡地に、そのドラムセットを入れてもらって。元工場だから防音もされてるし」
--それなら叩きたい放題ですよね。
「こんなに環境が整っているなら、ドラムはやってる人も少ないし、やりがいがあるだろうと思って。それに、ギターやベースは難しいってイメージがあったんですよ。ドラムは叩けば音が出るじゃないですか。でもギターやベースは、弦をちゃんと押さえられないと音が出ないじゃないですか」
--そうですね。
「叩いているうちに、”すごく奥が深いな”って思いましたし。本当にすべてが偶然だったんですよね。母の勧めと、ドラム教室が和太鼓教室だったということによって、自分の中の”ドラムをやりたい”という意識がより高まったというか。両親も”ここまで続くとは、仕事になるとは思ってなかった”って言ってますから」
今ここでドラムを選ばなかったら後悔する”って、強く思った
--プロのミュージシャンになることを意識し始めたのはいつ頃ですか?
「高校を卒業する直前くらいですかね。僕たちがBase Ball Bearを結成したのが高校2年生だったんですけど、文化祭が終わってから”ちゃんとしたライヴハウスに出たい”って話をしていて。でもどうしたら出られるのかわからなかったんで、いきなりレコード会社のオーディションにデモテープを送ったんですよ」
--思いきった行動ですね。
「はい。このデモテープをきっかけに、今お世話になっている東芝EMIさんにお声を掛けて頂いて。それが高校3年生のときだったんですけど、最初からそんな話が来ちゃったんで、”これはタダごとじゃないな”と思い始めまして。でも大学進学もあるし、”どうしようかな・・・”と悩み始めたときに、今自分が置かれている状況の中で、何がしたいんだろうって考えるようになったんですよ。そこで、”いちばん楽しいのはドラムを叩いてるときだな”って改めて思ったんです」
--ドラム1本でやっていこうって決意するには、不安もあったんじゃないですか?
「もちろん、不安はたくさんありました。でも”今ここでドラムを選ばなかったら後悔する”って強く思ったんですよね。大学へも少し通ったんですけど、やっててやりがいのあることは、やっぱりドラムを叩くことだったんで。それだけ、ドラムを叩いているときが楽しかったんです。それで、高校を卒業してからインディーズで何枚かCDを出したり、ライヴハウスに出演したりということが増えて。その頃のライヴに、今お世話になっている事務所の方が足を運んでくれていて、一昨年にきちんとメジャー・デビューの話をして、現在に至ります」
--では、今プロとしてドラムを叩くのと、アマチュア時代に叩いていたのとでは、楽器に向き合う姿勢に違いはありますか?
「基本的には変わらないと思いますけど、僕メジャーに行く前に、ちょっと無理をして自分のドラムセットを買ったんですよ。それが自分にとってはよかったと思っていて」
--それはなぜですか?
「自分のドラムセットがあることによって、”コイツと一緒にこういう音を作っていきたい”って気持ちが持てたんですよね。自分の行きたい方向を、ドラムセットを買ったことによって整理できたというか」
--なるほど。こういうお話を聞くとかなり愛着があるようなんですが、ご自分の楽器に何かこだわりはありますか?
「こだわりは・・・ものすごくあります。今ライヴで使っているのが”シングルヘッド”っていう、70年代後半〜80年代くらいに流行ったタイプのドラムなんですよ」
--そうなんですか。
「はい。現行品で、音も今は全然ないような音があったりして、追求しがいがあるんです。ライヴでも、他のドラムセットとは見栄えが違うんですよね。ライヴでは見せる部分と音と、両方がそろって成り立つと思うので、こだわりはありますね」
--お名前がついてるってお話を耳にしたんですが・・・。
「名前ありますよ。楽器の色がターコイズなんで、サンリオのキャラクター”キキララ”から取って、”キキ”なんです(笑)。キキは髪の色が水色なので。 車やバイク好きの人って、すごく愛情を注ぐじゃないですか?気持ちとしては、そういうのと一緒なんです。もしかしたら、それ以上かもしれないし。自分の楽器を使ってショー(ライヴ)をやるわけですから、愛着はありますね」
--なるほど。では、プロのミュージシャンになってみてのメリットはありますか?
「言葉にするといやらしい気もしますけど、自分が本当にやりたいことをやって、お金を貰えているってことですね。あと、リリースしたCDを聴いてくれる人が増えてるのも嬉しいし。そして、自分たちに関わってくれる人たちが増えてきていること。これがいちばんのメリットじゃないかと。そういう人たちと触れ合うのは、すごく大事だと思うんですよ。昔は自分たちでやっていたホームページの管理やブッキングも、今はスタッフさんにお任せできるんで、僕たちの負担は少なくなってるんですよ。でもその分、今度は期待が大きくなってきているので、それにどんどん応えていかないと! って思います」
--そういった周りの期待がプレッシャーになったりはしませんか?
「正直、なります(笑)。でもそういうのって、本当に小さいなって思うんですよ。自分でも考えてて最終的に行き着くのは、”せっかくこういう環境にいるのに、何でこんなことで悩んでるんだろう?”ってところなんです。結局は”今やるべきことがあるじゃん!”って、解決するんですよね。やるべきことはたくさんあるんだろうけど、その中で優先すべきことを着実にやっていく努力をしてます。多分、まだきちんとはできてないと思うんですけど、自分ではそういったことを考えてやっているつもりです」
ビッグになりたい”って気持ちは、今も変わらない
--ちなみに、今後ライヴをやってみたい会場なんかはありますか?
「昔からメンバーにも言ってるんですけど、ドームでやりたいんですよね。最近は目の前のステップをクリアするのに力を注いでいるので、こういうことを全然言わなくなったんですけど。”ビックになりたい!”って気持ちは、今も変わらないです。でも、現実的に考えていきなりドームというのは無理なので、その前に日本武道館でやってみたいですね。ライヴって、全員が楽しくないと寂しいじゃないですか?だから会場が大きくなっても、お客さんとの心の距離は変わらずにいたいんです。たとえばいちばん後ろの人はステージがちゃんと見えないかもしれないですけど、その見えない分を他のところでカバーして、みんなが楽しいって思えるライヴにしたいですね」
--わかりました。ではお話は変わりますが、お好きなアーティストや影響を受けたアーティストはいますか?
「The Policeのスチュアート・コープランドと、Red Hot Chili Peppersのチャド・スミスですね。彼らの発想的な面でも感化される部分が多かったし。何より、音の面でも性格の面でも、キャラが立ってるんですよ」
--キャラが立つとは?
「”○○ってバンドのドラム”っていう呼ばれ方じゃなく、ちゃんと名前を覚えてもらいたいんですよ。Base Ball Bearは1人1人のキャラが立ってるほうだと思うんですけど、全員の名前を覚えてもらえるようなバンドになりたいんです。そういう意味で、彼らには強く憧れを持ってますね。あと、プレイの面では山木秀夫さんという方が本当にすごいと思います! あれはまさに職人ですよ」
人間としてもドラマーとしても、3人を安心させられるような存在でありたい
--では、これから先どんなドラマーになっていきたいですか?
「ドラマーの役割って、バンドの中ではいちばん大きいと思うんですよ。だから人間としてもドラマーとしても、他の3人を安心させられるような、そういう人間でありたいと思っています。常にどっしりと構えてね。あと、メンバーやスタッフ全員が笑っていられる現場を作っていきたいですね。僕、今もライヴのスタッフさんを誘って食事に行ったりするんですが、そこで小難しい話をするわけではなくて”最近どうなの〜?”って、そんな話をするだけでいいんです。お互いを尊敬し合っているけど、おかしなことがあれば遠慮なく怒れて、成功すればちゃんと褒められる。そんな雰囲気のある現場が大好きなので、これからもそんな温かい現場作りをしていきたいですね」
--今日はありがとうございました。
「こちらこそありがとうございました」
















